研究課題
基盤研究(B)
本研究では、3次元アトムプローブ(3DAP)を駆使して鉄鋼材料中のナノスケールの水素分布を3次元で可視化し、鉄鋼材料への優れた耐水素脆性特性を付与するための合金・組織設計を行う。まず、色々な組織を系統的に変化させたモデル材料を作製する。その組織を電子顕微鏡と3DAPにより詳細に解析し、材料中を拡散する水素を強くトラップし、水素脆性破壊の起点となる組織への水素の集積を抑制する効果が高い組織因子を解明する。この知見をもとに、水素脆性破壊の抑制できる合金・組織の設計指針を提案する。さらに、高強度“耐水素鋼”の創製にも挑戦して、提案した指針の有効性を検証する。