研究課題
基盤研究(B)
マイクロ流路内を流れる高分子液滴の内外で急激な温度変化や高速な溶媒の移動を誘起すると、多彩な相分離挙動と高分子析出が同時に進行する「非平衡状態」が形成され、多層カプセルや共連続孔などの階層的な非平衡構造が観測される。しかし、多くの非平衡構造の形成機構と制御方法は未解明である。本研究ではマイクロ流路の下流方向を時間軸として捉え、流体内での相転移挙動の時間変化を直接観察・分析し、非平衡構造の形成機構を解明する。また、非平衡状態における相分離構造を任意のタイミングで固化する技術を開発する。これら結果を基に、これまで偶発的に得られてきた高分子の非平衡構造を精密制御する方法論を提案する。