研究課題
基盤研究(B)
セルロースは,結晶性多糖であり,最も資源量の多い再生可能な有機化合物である。また,5-ヒドロキシメチル-フルフラール(5-HMF)及びその誘導体は,石油化学品の代替として最も期待されている。すなわち,結晶性セルロースからフルフラール類への選択的な触媒プロセスは,バイオマスの化学資源化において中心的プロセスになりうる。申請者は,予備研究で結晶性セルロースの直接変換をアルコール溶媒とあるゼオライト触媒を用いて行い, イオン液体も均一系触媒も用いない反応系として驚くほど高収率で5-HMFのアルコキシ体を得た。そこで本研究では,セルロース転化とフルフラール類選択性を導く触媒作用機構の解明を目的とする。