研究課題
基盤研究(B)
層状物質を剥離して得られる二次元結晶およびそれらの積層体では、バルク三次元結晶では発現しない特異な物性が発現する。従来、そのような積層が生み出す積層方向のポテンシャル勾配が引き起こす物性の研究が盛んに行われてきたが、元々の層間結合力が弱いことを反映してそのポテンシャル勾配も小さいという課題があった。本研究では、空間反転対称の破れた二次元物質:①T型結晶構造の180度ツイスト二層構造、②単層遷移金属ダイカルコゲナイドの最表面カルコゲン原子をプラズマによって異なる原子に置換したヤヌス化合物を作製し、バンド構造の直接観測を通して新奇物性の探索と物質開拓を行う。