研究課題
基盤研究(B)
固体と気体との界面である固体表面では触媒反応などの様々な特有の現象が起こるが、そこでは表面と吸着した原子(吸着子)との間の電子の移動が重要な役割を果たす。電子の移動が起きると電荷移動とスピン移行が同時に起こるが、後者を検出することは困難とされてきた。スピン移行は、吸着現象を理解する上で電荷移動と同様に重要な現象であり、これを検出することは、様々な表面-吸着子スピン間相互作用の理解につながる。そこで本研究では、原子物理学と表面物理学の両方の分野の手法を組み合わせた独自の手法により表面-吸着子間のスピン移行を定量的に検出し、そのメカニズムを解明する。