研究課題
基盤研究(B)
貴金属磁性合金は燃料電池酸素還元反応等の触媒として重要であるが、これらの合金では磁性原子が隣接する貴金属原子の電子状態をスピン偏極させるため、貴金属原子の触媒特性がスピン依存性を持つと予想される。申請者はPtCo合金系モデル触媒であるPt/Co/Pt(111)薄膜表面Pt原子の触媒特性が下地Coの磁性により強くスピン偏極することを最近初めて明らかにしたが、その支配要因は未だ不明である。本研究ではスピン偏極分子ビームと貴金属/強磁性薄膜触媒を用いてスピン依存反応特性と表面電子スピン状態の相関を計測し、表面電子状態計算との比較により、誘起スピン偏極を介した触媒反応スピン効果の支配要因を解明する。