研究課題
基盤研究(B)
通常、遠隔地間でやり取りされる情報は、波や粒子のような物理的な媒体によって運ばれる。しかし近年、媒体が量子性を有する粒子である場合、粒子が伝達されなくても、情報の送信が可能なことが示唆され、活発に議論されている。本研究では、そのような粒子の伝達を伴わない「反事実的」な通信を、光子を用いて実現する。まず、実現に必要な複雑な単一光子干渉計を、安定性の高い実験技術で実装する。そして、粒子の伝達がない事を、精密な測定手法を確立することで、厳密に検証する。さらに、構築した反事実的な量子通信システムを用いて、実際に通信を行うことができることを実証する。