研究課題
基盤研究(B)
近年、医療用ラジオアイソトープの利用促進に向けた研究が新たな展開を見せており、とりわけアクチニウム225(225Ac)を始めとするアルファ核種が抗癌治療の新たな有用アイソトープとして注目を集めている。本研究では、アクチノイド錯体化学並びにアクチノイド系のバイオ分子シミュレーションの経験に基づき、アクチニウムとその娘核種を安定に取り込む新たなキレート剤の開発を試みると共に、225Acキャリアとしてのペプチドや抗体の分子レベルでの振る舞いを分子動力学計算により調べ、これをキレート剤開発へとフィードバックさせ、錯体化学と生物物理学の融合を先端医療開発へと繋げることを目的とする。