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環境中に排出される膨大な未利用熱活用:高圧ひずみ加工による環境調和熱電材料の創製

研究課題

研究課題/領域番号 24K01419
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
研究機関九州大学

研究代表者

河野 正道  九州大学, 工学研究院, 教授 (50311634)

研究分担者 生駒 嘉史  九州大学, 工学研究院, 助教 (90315119)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2026年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2025年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2024年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
キーワード高圧ひずみ / 熱物性 / 準安定相 / ゲルマニウム / 熱電材料
研究開始時の研究の概要

熱電材料は材料内の温度差から直接電気エネルギーを得られるため実装の多様性に優れており,廃熱回収を始めとしてウェアラブル端末,無電源センサーなど広範な技術での適用が期待されている.
本研究の目的は,環境中に排出される膨大な量の未利用熱を最大限に活用できる環境調和性が高い熱電材料の創製である.高圧ひずみを材料に付与することで,通常の安定相とは異なるユニークな物性を有する準安定相を生成し,この準安定相と既存の物性制御手法であるナノ構造化や合金化を組み合わせることで,熱電性能の飛躍的な向上を目指す.

研究実績の概要

今年度は高圧ひずみ加工を施したゲルマニウム材料の構造評価と物性評価,ダイヤモンドアンビルの設計・製作・ラマン分光を用いたゲルマニウム材料の観測を行った.またTLZ法(Traveling Liquidus Zone Method)により作成したシリコンゲルマニウムに,高圧ひずみ加工を施し,作製した試料の物性との比較検討も行った.
試料の熱伝導率を計測した結果,加工前の原材料の熱伝導率は,約45 W/(mK)であるのに帯して,圧力を印可して微細化した試料の熱伝導率は約5 W/(mK)と一桁ほど値が低減された.これは圧力印可により,構造が単結晶から多結晶となり,さらに結晶粒が微細化されることで,界面熱抵抗が増加したためと考えられる.圧力を印可しながら回転も加えて作製した試料(10回転)では,熱伝導率が約2~3 W/(mK)となり,更に熱伝導率が低減されることが分かった.シリコンゲルマニウムとの比較も行ったが,高圧ひずみ加工により,熱伝導率が低減される傾向は大きく変わらなかった.
また,今回新たに回転DAC(Rotating Diamond Anvil Cell)を設計製作し,圧力を印可すると同時に,ラマン分光にて材料の構造変化を観測することを可能とした.

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

今回新たに回転DAC(Rotating Diamond Anvil Cell)を設計製作し,圧力を印可すると同時に,ラマン分光にて材料の構造変化を観測することを可能とした.圧力マーカーには10 ~ 20マイクロメートル程度の大きさのルビー球を用い,PL(Photo Luminescence)測定で得られた蛍光波長を圧力に変換する手法を採用した.PL測定から得られたルビーのピークシフトを用いて,求められた加圧ねじの回転角度と圧力の関係を調査した結果,良好な直線関係となることから,圧力の制御も良好に行える状況である.ラマン分光による構造観測が,技術的な課題でもあったので,順調に進展していると判断した.

今後の研究の推進方策

令和6年度に製作した回転ダイヤモンドアンビルと既存のラマン分光装置を用いて,材料の構造変化をリアルタイムで観測する実験を継続する.令和7年度には,6年度の実験から得たノウハウを生かし,温度制御機能などを追加することを試みる.これにより,材料に対する圧力印加、回転によるひずみの導入,除圧,および熱処理に伴う構造と物性の変化をリアルタイムで観測する.現状では,最高の印可圧力は,5 MPaとなっているが,来年度はダイヤモンドアンビルの取付精度を向上させることにより,10 MPa以上での加圧と可能とする.またゲルマニウム材料のHPT加工では,加工の際の回転数を100以上として,生成された材料における準安定相の含有率を向上させることを試みる.材料の構造と各物性値との因果関係を明らかにすることで,熱電性能の向上を目指す.

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2025 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Changes in crystal structure and resistivity of deformed germanium by high-pressure torsion2025

    • 著者名/発表者名
      Ikoma Yoshifumi、Yoshida Keigo、Kohno Masamichi
    • 雑誌名

      Solid State Communications

      巻: 397 ページ: 115804-115804

    • DOI

      10.1016/j.ssc.2024.115804

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 材料に高圧歪みを付与できる 回転ダイヤモンドアンビルを用いたゲルマニウムのラマン分光2025

    • 著者名/発表者名
      吉村陸人,河野正道,仙野亮,松浦太亮,髙井良真里奈,生駒嘉史
    • 学会等名
      日本機械学会九州学生会第56回学生員卒業研究発表講演会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] SiGe 結晶へのビッカースインデンテーションによるラマンスペクトル変化2024

    • 著者名/発表者名
      里祐磨,生駒嘉史,河野正道,尾﨑由紀子,荒井康智
    • 学会等名
      2024年度日本金属学会九州支部学術講演会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 高Ge濃度Si1-xGex結晶へのインデンテーションによるラマンスペトル変化2024

    • 著者名/発表者名
      里祐磨,生駒嘉史,河野正道,尾﨑由紀子,荒井康智
    • 学会等名
      日本金属学会2024年秋期(第175回)講演大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 高圧ひずみ加工によるGeおよびGe合金の熱・電気伝導特性2024

    • 著者名/発表者名
      松浦太亮,河野正道,髙井良真里奈,生駒嘉史,MENG Han,塩見淳一郎,荒井康智
    • 学会等名
      日本機械学会熱工学コンファレンス2024
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] HIGH-PRESSURE TORSION (HPT) PROCESSING OF Si, Ge AND SiGe COMPOSITE AND ITS THERMAL/ELECTRICAL PROPERTIES2024

    • 著者名/発表者名
      Masamichi Kohno
    • 学会等名
      The Third Pacific Rim Thermal Engineering Conference
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-04-11   更新日: 2025-12-26  

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