研究課題
基盤研究(B)
天然の酵素ポケットになぞらえて、超分子化学の分野では、分子集合体のもつナノ空間の閉じ込め効果が探索されてきた。自己集合によって効率的に構築されるナノ空間を利用して、現在までに分子認識や反応の加速、生成物の立体制御などが多数報告されている。本研究課題では、外部溶媒環境からの空間的な仕切りの効果が主であった人工ホストから、天然の酵素ポケットのようにナノサイズの空間内部に官能基を精密配置する人工ホスト分子への転換を図る。多様なペプチド配列ライブラリーと高効率な自己集合手法を組み合わせることで、個々のゲスト分子に適したオーダーメイドのホスト空間を創出する。