| 研究課題/領域番号 |
24K01471
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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| 研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小野 利和 九州大学, 工学研究院, 准教授 (20643513)
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| 研究分担者 |
宮田 潔志 九州大学, 理学研究院, 准教授 (80808056)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2026年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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| キーワード | アルミニウム錯体 / 多核錯体 / 円偏光発光材料 / メカノフルオロクロミズム / 近赤外発光 / 光増感剤 / 1重項酸素 / 配位子間電荷移動 / らせん錯体 / 典型元素錯体 / 円偏光発光 / キラル環境イメージング |
| 研究開始時の研究の概要 |
既存のキラルな有機色素や希土類錯体に頼らず、典型元素をキラルな色素として活用する独自のアプローチを提供する。キレート錯体の形成による配位子の電子状態(共役長、ねじれ角、巻き方向)に変調を与え、発光色やキロプティカル特性を制御する。 得られたキラルな色素を改良し、キラリティと近赤外吸収、近赤外発光特性を組み合わせた色素開発に挑む。平面・アキラルな色素とは一線を画す、新たな機能を有する材料創製を目的とする。
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| 研究実績の概要 |
らせん錯体が有する「剛直性」、「柔軟性」、「コンパクト性」を兼ね備えた典型元素錯体の合成を通じて、赤から近赤外領域において強発光特性を示す機能性色素の開発を目指すとともに、2光子吸収、レーザー発振、円偏光発光、キラル環境イメージングなどの応用研究を推進している。今年度は、3つの配位子と2つのアルミニウムイオンから構成される2核3重らせん錯体を基本構造として、メチン部位やピロール部位に様々な置換基修飾を施し、新規錯体群の合成と光物性評価を検討した。その結果、ピロール部位に電子豊富な置換基を修飾することにより、分子内電荷移動相互作用に基づき近赤外発光を示す材料開発を達成した。そのうちのいくつかは2光子吸収能を示すことを見出した。さらに、右巻きと左巻きのらせん錯体をキラルカラムクロマトグラフィーにて光学分割を行った結果、鏡像関係の円二色性および円偏光発光特性を見出すことができた。また、異種配位子を混合した2核3重らせん錯体とすることで、配位子間電荷移動が促進された結果、蛍光量子収率の減少が生じたものの、三重項生成能を示す光増感剤として機能することを示唆する結果を得た。酸素雰囲気下では1重項酸素に由来する1270nmの発光が観測された。さらに、固体状態においては、分子間パッキングやらせんのねじれ角が変化することにより、結晶性粉末のすりつぶし(力学的刺激)に応答して、発光色が変化するメカノクロミズム特性を有することが示された。このほか、アルミニウムと同じ13族元素であるガリウムを用いた2核3重らせん錯体およびその誘導体の合成にも成功しており、現在は、その基礎的な物性評価を進めている。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
アルミニウムを含む2核3重らせん錯体の合成法を確立することにより、当初目標として掲げた赤色から近赤外発光特性、円偏光発光特性、2光子吸収といった物性の解明に成功した。特に、臭素置換基を有する2核3重らせん錯体を出発原料とすることで、鈴木宮浦カップリング反応を活用した置換基修飾法を開拓できた点は、本研究の大きな成果である。その過程で光増感剤としての応用可能性が示唆され、1重項酸素発生剤としての機能を見出すことができた。さらに固体状態における外部応力変化に伴うメカノフルオロクロミズム特性も見出した。したがって、当初の計画を超える成果が得られたと判断している。
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| 今後の研究の推進方策 |
アルミニウム錯体に加え、同じ13族元素であるガリウム錯体やインジウム錯体、さらには金属イオンを混合した錯体合成を行うことにより、これまでと同様に赤色から近赤外発光材料、2光子吸収材料、円偏光発光材料としての機能評価を進める。また金属イオン混合や配位子混合、さらには置換基修飾により、より熱や光耐久性の高い材料創製を検討する。また生体分子、生体高分子を標的としたキラル環境イメージングへの応用に向けて、酵素との反応部位を修飾したらせん錯体の合成を実施する。これにより右巻き、左巻きの違いによる酵素活性の違いに基づき、発光特性が大きく変化する系の合成を目指す。 さらに赤色から近赤外発光を示すアルミニウム錯体の設計方法として、分子生成AIを用いた計算化学からのアプローチについて実施する。計算化学による仮想スクリーニングの位置づけでもあり、金属錯体を用いた分子生成AIと実験の融合として、新しい試みであると考えている。
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