研究課題
基盤研究(B)
本研究では、人々の日常生活を介して環境に流出した高分子材料が、環境中に長期滞留することなく完全無機化するための基盤戦略として、ペプチドフィラーを用いた複合材料の設計指針を提案する。多くの高分子材料において実用に資する力学強度を担保するためには、結晶領域の存在が不可欠である。一方、結晶は、ポリエステル等の加水分解性高分子であっても、非常に分解しにくいことが見出されている。本研究では、各種高分子の結晶多形特異的に相互作用できるペプチドを同定し、これらを、結晶領域であってもオリゴマー程度にまで低分子量化させることで完全無機化プロセスに繋げるためのフィラーとして機能させる方法を確立する。