研究課題
基盤研究(B)
一次構造の小置換によって、結晶格子中の分子鎖形態を変えることができる環状高分子群を用いて、環状高分子の低い絡み合い量や結晶格子中の分子鎖形態が結晶化に及ぼす影響を明らかにする。これによって、高分子結晶化における絡み合いが関わるトポロジー的メカニズムを一層明確にすることが可能になる。高分子の結晶化の主な支配要因は、極性の小さな屈曲性半結晶性高分子では、一次構造、結晶系、結晶格子中の分子鎖形態、絡み合いであると考えられる。一次構造がほぼ類似かつ結晶系が同一で、結晶格子中の分子鎖形態だけが異なる環状高分子群を用いることによって、結晶化に及ぼす結晶格子中の分子鎖形態と絡み合いの寄与の分離評価ができる。