研究課題
基盤研究(B)
申請者が開発したスルホニルアニリン系蛍光色素は、ベンゼン環にアミノ基とスルホニル基を持つPush-pull系分子であり、分子内水素結合による構造制御と折れ曲がり構造によって、高い量子効率・大きなストークスシフト・非濃度消光性といった特徴を有する。また、酸・塩基・酸化・還元の全てに安定で水と有機溶媒の両方に溶ける。本研究では、全置換スルホニルアニリン系長波長蛍光色素の開発、軌道節面を活用した熱活性化遅延蛍光色素の開発、スルホニルアニリンの骨格変換を基盤としたフェナジン系蛍光色素の網羅的合成、さらには蛍光標識ナノボディへの展開を通して、スルホニルアニリン系蛍光色素の新たな研究基盤の確立を目指す。