研究課題
基盤研究(B)
電気化学デバイスにおいて,キャリアイオンの多様性が重視されるなか,sブロック元素を活かす取り組みが盛んに検討されてきているが,H+に焦点を当てた研究例は極めて限定的である.これは,不可逆的な H2/O2発生が生じることや,H+を吸蔵するホスト材料の溶出に起因する.ただし,グロータ機構に基づく高速なH+伝導を利用することができれば,電気二重層キャパシタに遜色のない高出力だけでなく高い安全性をも兼ね備えた“プロトン二次電池”の実現が期待できる.本研究では,3つの異なるアプローチからH+伝導を制御し,これまで見落としていた材料の可能性を改めて検証するとともに,高性能プロトン二次電池の開発に挑戦する.