研究課題
基盤研究(B)
現状では有機電解液を用いるため燃焼性を有するリチウムイオン電池等の4V級二次電池の安全性向上を実現するため「不燃性の水を溶媒とする電解液の分子設計の確立」を目指す。具体的には、①水の耐電気分解性を著しく低下させるイオンペア生成の極小化、②イオンペア生成がもたらす水分子の水素結合ネットワーク構造強化の回避、そして③イオンペア生成による水の活量上昇の抑制、を行う。そしてこれらが水の電位窓拡大機構や電気分解時の過電圧発生機構に与える影響の定量的評価を実施する。以上によって広範な駆動温度領域を有し、かつ耐電気分解性能に優れた二次電池及び電析用の水系電解液創出のための、特に分子論的な要素技術を構築する。