研究課題
基盤研究(B)
本研究は3つの天然物とその類縁体を、独自に推定した生合成経路・機構を活用することで化学合成し、新たな生物活性の発見と活用を目指すものである。これら天然物はいずれも微量成分で、構造が極めて複雑なため化学合成が困難で合成法もほとんどなく、生物機能の探索・解析も十分行われていない。申請者は、過去十数年、これら天然物の合成研究を進め、その過程でそれぞれ合理的で精密な生合成経路・機構を提案してきた。本研究では、その成果を元にこれら天然物の初の不斉全合成に挑戦するとともに類縁体合成を実施する。また合成品を用いた広範な活性評価を通して、これら複雑骨格を有する天然物が示すユニークな生物活性を探索する。