研究課題
基盤研究(B)
多くの昆虫のメスは生涯に複数回交尾するが(多婚性)、一部の種では一度しか交尾しないことが知られている(単婚性)。このような交尾頻度の多様性は昆虫の生態を理解するうえで基本的な性質であるだけでなく、交尾を介した防除の成否を左右する応用面でも重要な問題である。しかし、自然界で観察される多様な交尾頻度がどのように作り出されているのか、とりわけ単婚性が実現されるメカニズムについては特殊な例を除き全く分かっていない。本研究では、配偶システムをダイナミックに進化させてきたテナガショウジョウバエの持つ研究材料としての利点を最大限に活用し、配偶システムの進化を実現するメカニズムについて明らかにする。