研究課題
基盤研究(B)
環境保全型農業の実現には化学農薬や抗生物質に頼りすぎる従来のやり方からの脱却が不可欠であり、微生物を利用した生物的防除への期待が高まっている。しかし、微生物の有効利用が未だ限定的なのは、生物間相互作用の景観依存性が考慮されていないためだと考えられる。微生物が動植物や他の微生物と持つ関係は、農地周辺の森林や草原などの景観要素によって異なることが予想される。この景観依存性を理解すべく、虫媒花の作物であるソバを対象に、花にみられる内生病原菌を抑制する細菌が訪花昆虫を介してどのようにソバの結実率を変えるのかを明らかにする。これらの相互作用がいかにソバ畑周辺の景観要素に依存して起きるのかについて調べる。