研究課題
基盤研究(B)
地球温暖化に対する生物応答を理解することは,将来の生態系の様相を正しく予測するために重要である.海洋に生息するプランクトンへの地球温暖化影響は,負の影響,正の影響どちらの側面も指摘されているが,そもそも温暖化の及ばない場所へ移動するという戦略もある.浮遊性有孔虫と藻類の共生系では,共生するということによって,藻類の高温耐性が高まる可能性が見えてきた.本研究では,これを「共生系レフュージア仮説」と名付け,共生/非共生状態の細胞構造比較(現象の把握)と,遺伝子発現解析(メカニズムの理解)を組み合わせて検証する.最終的には,共生系で特異的にはたらく,温暖化影響を回避する分子メカニズムを解明する.