研究課題
基盤研究(B)
わが国の養殖高度化における重要課題である完全人工種苗化の実現に向けた最大障壁のひとつが仔稚魚期の大量斃死である。従来解決困難であった斃死要因として、仔稚魚どうしの「噛み合い」や水槽への接触による「スレ」などの外傷が挙げられる。申請者は、細胞膜非透過性の蛍光色素で仔稚魚を生きたまま染色することで、傷害を受けた細胞を迅速かつ特異的に染色し可視化できることを初めて見出した。本研究ではこの手法を利用し、仔稚魚の外傷を速やかに検出し、かつその染色範囲の測定によって外傷の程度を定量する技法の構築を目指す。これにより、従来対策を講じえなかった外傷性の斃死要因について最適な防除法を特定することを目指す。