研究課題
基盤研究(B)
低分子量Gタンパク質(GTPase)群は、シグナル伝達の中核をなす膜結合タンパク質である。従来、極めて安定な生体分子と考えられてきた低分子量GTPase Rab8aが、GDP型特異的に、プレエンプティヴ品質管理経路を介して急速分解されることを我々は見いだした。プレエンプティヴ経路の破綻はGDP型の蓄積を誘導し、小胞輸送を強力に障害する。多彩な機能を持つ他の低分子量GTPase群も、プレエンプティヴ経路の標的となる可能性が浮上し、その生理的意義と標的識別メカニズムの解明が焦眉の課題となっており、ヌクレオチド依存的な低分子量GTPase群の分解現象に焦点を当てて挑んでいく。