研究課題
基盤研究(B)
結核は最も驚異的な感染症の一つであり、その病原体である結核菌Mycobacterium tuberculosisの薬剤耐性化が深刻化している。現在、ほぼ全ての抗結核剤に耐性を示す「超多剤耐性結核菌」が検出されているが、結核菌の耐性進化の可能性が無限なのかは不明である。そこで本研究では、M. tuberculosisに非常に近縁でかつ、ヒトに対して非病原性のウシ型結核菌M. bovis BCGワクチン株を用いて、結核菌の抗結核剤に対する多剤耐性進化実験を行う。続いて得られた進化株と臨床分離株との比較ゲノム解析やオミクス解析を行い、結核菌の多剤耐性進化可能性や耐性進化における制約の解明を試みる。