研究課題
基盤研究(B)
生体組織がその恒常性を維持するメカニズムとして、死細胞が周囲の生細胞に対して増殖を誘導する「代償性増殖」が知られている。しかし、死細胞の数や細胞死の生じる場所が絶えず変化する生体内で、どのように代償性増殖を制御することで細胞数や組織サイズを一定に維持しているのかは不明である。本研究では、培養細胞やオルガノイド系に人工的な細胞間相互作用を構築して代償性増殖を再構成し、細胞集団が恒常性を生み出すための十分条件を探索する。これにより、組織恒常性の生成原理の理解と、自律的に自身のサイズを維持する恒常性付与オルガノイドの開発を目指す。