研究課題
基盤研究(B)
皮膚は、外的・内的ストレスを常に受けながらも、柔軟に応答し、組織を回復する力を持つレジリエンスの高い臓器の一つであるが、加齢とともに徐々にその能力を喪失していく。申請者は、マウス皮膚においてゆっくり分裂する幹細胞の他に、活発に分裂する幹細胞も存在することを世界に先駆けて発見し、表皮幹細胞に分裂不均一性があることを提唱してきた。本研究では、「表皮幹細胞の分裂不均一性の喪失に起因する加齢性レジリエンス低下」という仮説のもと、幹細胞の集団バランスを担うニッチシグナルと微小環境の役割を明らかにし、レジリエンスの分子的実体の解明に向けた基盤を創出する。