研究課題
基盤研究(B)
嗅覚は周囲の揮発性化学物質を感知するだけでなく、生物個体の生理状態にも影響を及ぼす。例えば漢方・アロマセラピーなどの民間療法では、匂い(香り)による気分や体調の調節 が可能である。しかし、このような経験的な「匂い効果」に関する科学的な検証は未だ少ないのが現状である。本研究では、高度な遺伝学的手法を用いることが可能なショウジョウバエを活用することで、「嗅覚はどのように個体の生理状態を制御しているのか?」という問いに科学的に答え、嗅覚による個体機能制御の研究の基盤を築くことを目標とする。これにより生物個体が“匂い”を介して自身の生理状態を調節する(される)仕組みの理解を進める。