研究課題
基盤研究(B)
表現型可塑性は,自然個体群において新奇環境曝露時の絶滅リスクを低下させる効果をもつ.そのため,進化が遅滞する可能性が言われているが,その可塑性から適応進化が始まる例も知られている.これは可塑性主導進化とも呼ばれ,近年注目が集まっている.しかし,どのような分子メカニズムで可塑性主導進化が起こるのか,表現型可塑性の分子機構と共通項はあるのかは不明であり,分類群や形質間で可塑性主導進化のパターンや速さに違いがあるのかを調べることは,これからの課題と言われている.そこで本研究では,可塑性主導進化の分子メカニズムを明らかにしたメダカ消化管長の進化において,その表現型可塑性が起こる分子機構を明らかにする.