研究課題
基盤研究(B)
タイ東北部ナコンラチャシマ周辺で中新世霊長類化石の発見を主眼とした化石探索をおこなう。同時に、これまでの調査で同地域から得られている大型類人猿化石と旧世界ザル化石をアフリカとの比較も視野にいれつつ分析・記載し、ユーラシア東部への旧世界ザルの初期拡散がこの地域に生息していた類人猿に与えた影響を明らかにする。霊長類以外にも、ナコンラチャシマ地域から産出した哺乳類化石を整理・分析し、この地域の当時の化石哺乳類相の実態と時代変遷を解明する。哺乳類化石の歯のエナメルから採取した試料の安定同位体分析により、当時、この地域に生息していた哺乳類の食性と古環境を復元する。