研究課題
基盤研究(B)
ナトリウムイオンやカルシウムイオンは、イオンチャネル内の透過経路が広く、イオンとイオンチャネルとの水和水の交換過程が複雑になり、分別機構の解析が困難である。また、リチウムイオンは薬理学的に重要なイオンであり、ナトリウムチャネルを緩やかに透過するとされるが、この透過過程も不明である。水溶液中のイオンは水和水を1ナノ秒以下の速さで交換するため、高い時間分解能をもつ分子動力学計算(MD計算)により透過過程を解析する。これにより、水和水とイオンの交換過程を詳細に解析することで、Na+やCa2+及びLi+の分別機構の解明を目指す。提唱した分子基盤は、関連残基の変異体の構造解析や電気生理実験にて評価する。