研究課題
基盤研究(B)
表皮は、体内の生命環境と非生命環境との間の境界バリアの役目を持っている。しかし、その境界バリアの破綻は多岐に渡る慢性皮膚炎症と関連する。申請者はこれまでに、慢性皮膚炎症に伴い産生される複数のGPCRが真皮層の構造形成に寄与する可能性を見いだした。真皮層は皮膚バリアの土台となる重要な組織環境であり、ここにおけるシグナル経路は境界バリアを構築するうえで、重要な要素となる。本研究では、慢性皮膚炎症におけるGPCRの生理機能と内因性リガンドを同定し、将来の臨床導出を視野にヒト検体を用いた外挿研究を加速し、生命応答におけるこれらのGPCRの役割を総合的に理解する。