| 研究課題/領域番号 |
24K02200
|
| 研究種目 |
基盤研究(B)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
登美 斉俊 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (30334717)
|
| 研究分担者 |
千葉 康司 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (30458864)
佐村 修 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90314757)
野口 幸希 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 助教 (10803661)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2026年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2025年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
|
| キーワード | 胎盤 / 妊婦 / 生理学的薬物速度論モデル |
| 研究開始時の研究の概要 |
妊婦における薬物治療を有効かつ安全に行うためには、定常状態ヒト胎児/母体血漿中薬物濃度比(F/M比)は必須だが、情報に乏しい。本研究では、出産後のヒト胎盤のex vivo灌流に、生理学的薬物動態モデルを用いたin silicoでのパラメータ推定を組み合わせ、従来のex vivoヒト胎盤灌流のみでは実測できなかった低膜透過性薬物のF/M比推定手法(ex vivo-PBPKハイブリッド解析)を確立することを目指す。本研究は、多くの薬物のヒトF/M比が不明な現状を改善し、妊婦と胎児でのアンメットメディカルニーズに応える意義を有している。
|
| 研究実績の概要 |
本研究では、出産後ヒト胎盤ex vivo灌流を記述する生理学的薬物動態モデルの構築とCluster Gauss Newton method (CGNM)を用いたパラメータ推定に基づく、ex vivoヒト胎盤灌流のみでは推定できなかった低膜透過性薬物の定常状態ヒト胎児/母体血漿中薬物濃度比(F/M比)推定手法(ex vivo-PBPKハイブリッド解析)を構築することが目標である。第一歩として、プラバスタチンのex vivo ヒト胎盤灌流試験240分までの濃度推移データを共同研究者から入手し、入手したデータに対するヒト胎盤PBPKモデルのあてはめ計算を行った。パラメータの推定にはCGNMを用いた。得られたパラメータを用いて長時間のex vivo ヒト胎盤灌流試験のシミュレーションを行うことで、定常状態に至るまでのプラバスタチンのF/M比推移を推定した。その結果、CGNMによって推定したパラメータはプラバスタチンのex vivo ヒト胎盤灌流試験の濃度推移データを良好に再現した。長時間のex vivo ヒト胎盤灌流試験のシミュレーションを行うと、定常状態に到達するのに24時間の灌流を必要とし、定常状態F/M比は0.67と推定された。推定F/M比はex vivo ヒト胎盤灌流試験での透過クリアランス比である0.75とほぼ同程度であり、F/M比を適切に推定できた。また、ex vivo ヒト胎盤灌流試験データのない薬物に対しても解析を進めるため、帝王切開後のヒト胎盤を用いた灌流技術の標準化も進めた。薬液灌流には成功し、技術は確立しつつある。想定通りの胎盤検体を得ることができれば、2025年度中に濃度推移データを用いた低膜透過性薬物のex vivo-PBPKハイブリッド解析まで進めたい。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
Ex vivo-PBPKハイブリッド解析をプラバスタチンの灌流データを用いて実際に行い、適切に定常状態F/M比を推定することができた。そのため、本解析スキームの有用性は裏付けられつつある。ヒト胎盤ex vivo灌流データがあればその後の解析は進められる状態にあり、計画初年度の目標はほぼ達成できている。
|
| 今後の研究の推進方策 |
ヒト胎盤ex vivo灌流データがある薬物について、ex vivo-PBPKハイブリッド解析をさらに進めてF/M比の推定を行い、臨床で報告されたF/M比との比較を進める。また、プラバスタチンについてはF/M比だけでなく、妊婦全身PBPKモデルを用いて母体への経口投与後の母体・胎児血中濃度推移を推定することで、臨床で得られたF/M比が非定常状態であった場合でも比較を可能としたい。臨床報告値と推定値の比較を数多く行うことで、ex vivo-PBPKハイブリッド解析の有用性を説得力ある形で提示し、報告値のない薬物で推定したF/M比の信頼性を高めたい。また、ヒト胎盤ex vivo灌流も実際に行い、ヒト胎盤ex vivo灌流データのない薬物についてもデータの収集を同時に進めていく。
|