研究課題
基盤研究(B)
熱ショック応答は熱ショックタンパク質群(HSPs)の発現を介する適応機構で、転写因子HSF1によって制御される。HSF1は熱ストレス条件下でHSP 遺伝子群の転写を誘導するだけでなく、非ストレス条件下でも多様な遺伝子発現を介して広く細胞恒常性に寄与する。特に、がん細胞の増殖はHSF1依存的であるために治療ターゲットとして注目されている。しかし、HSF1がどのように代謝や細胞増殖に関連する遺伝子群のクロマチン構造と転写を調節するかは不明である。本研究では、がん細胞における脂質代謝と細胞増殖に関連する遺伝子群のクロマチン弛緩と転写の調節機構の全貌の解明を目指し、新規治療ターゲットを提案する。