研究課題
基盤研究(B)
認知症治療薬の開発は喫緊の課題である。タウオパチーの発症メカニズムは未だ解明されていないが、微小管結合蛋白質であるタウ蛋白質が病的な状態へ変化し、自己凝集線維形成過程で神経細胞毒性を発揮すると考えられている。近年、タウオパチーで特異的な近原子レベルの線維状構造がクライオ電顕で明らかとなり、疾患はタウ線維コア構造に規定されるという考えが主流になりつつある。本研究ではヒト疾患を的確に反映するタウ線維モデルを作成し、近原子レベルの解析手法を用いてタウ線維結合化合物を探索する。さらに、ヒトタウ病態モデル細胞・動物を用いて、タウ毒性を制御しうる細胞内因子を標的とした治療薬の開発を目指す。