研究課題
基盤研究(B)
申請者はマウスオルガノイドを利用することで迅速かつ簡便な発がんモデルを確立してきた。最近確立した子宮内膜発がんモデルでは、多彩な組織像の癌腫、癌腫から移行する癌肉腫、皮下からリンパ節や肺への転移病変まで作出している。ただし、これらはすべて不均一な細胞集団の操作とその解析に基づくものであり、細胞レベルでの分子機構の理解は不十分だった。そこで、本研究では本モデルを駆使しながら、一細胞由来発がん過程の解析や一細胞トランスクリプトーム解析、ホログラフィック顕微鏡による観察など、複数の手法により子宮内膜発がん過程の全体像を捉え直し、その背景にある細胞運命決定機構の解明を目指す。