研究課題
基盤研究(B)
結核や非結核性抗酸菌(NTM)症などの抗酸菌症は難治性で、患者は現在、少なくとも半年から年単位の投薬を余儀なくされている。この難治化の根底に、休眠して薬剤パーシスター化しやすい抗酸菌の性質が在る。申請者等は、抗酸菌の主要な蛋白質MDP1が、天然変性領域―依存的に休眠を誘導することを明らかにした。さらに休眠誘導を阻止する、物質の取得に成功している。本研究は、休眠誘導を阻害する物質のメカニズムを解析し、パーシスターを殺菌することで、抗酸菌症の治療期間の短縮や発生母体である無症候感染の対処を可能にする、革命的な薬剤開発に向けた基盤情報を取得する。