研究課題
基盤研究(B)
ロタウイルス(RV)は乳幼児に深刻な嘔吐・下痢症を引き起こす原因ウイルスであり、発展途上国を中心に年間約12万人の乳幼児が死亡していると推定されている。RVは11本の分節型2本鎖RNAをゲノムに有するが、そのゲノム構造の複雑さからリバースジェネティクス系の開発が遅れていたことから、ウイルス複製機構や病原性発症機序の解明は進んでいない。本研究では、RV遺伝子改変技術を駆使することで、VP4遺伝子内の糖鎖結合領域に変異を加えた組換えRVを作製し、RVの吸着・侵入機構の解明ならびに新規感染受容体の探索を行う。得られた知見を基にRVに対する感染制御基盤の確立を目的とする。