研究課題
基盤研究(B)
肺線維症は、持続する肺間質の炎症による線維化を特徴とする慢性進行性疾患で、未だに病態改善に繋がる治療法は存在せず、約20%に合併する肺がんが予後不良因子となる。本研究課題では、ヒト臨床検体・マウスモデルを用いて正常肺・肺線維症病変・線維症合併肺がん、さらに線維症を伴わない肺がんの遺伝子変異、免疫細胞浸潤などを比較評価し、遺伝子発現変化・細胞間クロストークがどのように線維症合併肺がん誘導に関わるのか時空間的に網羅解析を行う。以上により線維化病変におけるがん発症のトリガーとなる細胞・分子を見出し、肺線維症合併肺がんの発症メカニズムを解明し、その予防的治療戦略の可能性を探索する。