研究課題
基盤研究(B)
難治癌である膵癌の治療成績を改善するには、浸潤や転移、治療抵抗性などの悪性形質に関わる分子メカニズムを解明して、得られた知見に基づく新規診断法および治療法を開発することが望まれる。我々は、膵上皮内癌が浸潤癌に進展する際に第8番染色体短腕が欠失することを見出した。本研究では、先行研究を基盤とした膵癌モデルを樹立して、膵癌を高感度に抽出し得るバイオマーカーと、治療抵抗性に関わる責任分子の同定を目指す。本研究の遂行により早期診断法が確立されれば、根治可能な微小膵癌が確実に検出できるようになる。また、手術不能な進行癌にも有効な分子標的治療を提供できるようになり膵癌患者の予後改善が期待される。