研究課題
基盤研究(B)
社会的認知機能の解明は、本質的に社会的な動物であるヒトの理解に必須であるのみならず、その障害を特徴とする精神・神経疾患のメカニズム解明に資する知見をもたらす。本研究計画では、自己と他者を繋ぐ最も重要な要素である、行動情報の処理に関わる神経基盤に狙いを定め、マカクザルを用いた行動心理・生理学的研究をおこなう。多領域多点神経活動計測法や神経回路選択的操作法を駆使し、社会脳ネットワークの中核をなす、前頭葉から頭頂葉にまたがる3つの脳領域の機能差や機能連関の解明、並びにその機能不全により顕在化する行動・神経活動異常と精神・神経疾患との関連を検討する。