研究課題
基盤研究(B)
ストレスはうつ病の発症に深く関与する。一方、同程度のストレス下であっても、うつ病を発症する人としない人がいる。このストレスへの脆弱性・抵抗性および抗うつ薬の薬効発現の背景にセロトニン神経の活動性の差があることが示唆されているが、この神経活動性の差が生み出される機序は未解明である。最近申請者らは、セロトニン神経選択的トランスクリプトーム解析を通じて、背側縫線核内でのサイトカインシグナル伝達の亢進およびこのシグナル伝達がストレス抵抗性をもたらすという知見を見出した。本研究では、この詳細について調べることで、ストレスへの感受性差が形成される機序とその破綻としてのうつ病発症の機序を明らかにする。