研究課題
基盤研究(B)
COPDは、タバコ煙の長期吸入曝露などで生じる老化関連肺疾患で、全身炎症に伴う併存症を認める。併存症の機序として、肺血管や全身の血管内皮異常が報告されており、特に老化した血管内皮細胞による老化随伴分泌現象(SASP)の関与が示唆されている。代表的な併存症であるサルコペニアは、骨格筋量や身体機能の低下が全身性に進行してCOPD患者の死亡率と最も関連しているが、現状画期的な治療法はない。本研究では、老化血管内皮細胞が分泌するエクソソームに着目し、COPDサルコペニアにおける新しい病態解明および老化細胞エクソソーム除去治療(senotherapy)を、エクソソーム表面糖鎖を基軸として開発する。