| 研究課題/領域番号 |
24K02647
|
| 研究種目 |
基盤研究(B)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
| 研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
笹平 智則 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (90405374)
|
| 研究分担者 |
美島 健二 昭和大学, 歯学部, 教授 (50275343)
工藤 保誠 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (50314753)
森 泰昌 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (00296708)
嶋 香織 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (10343526)
NGUYEN THAO 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (40733837)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2026年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2025年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2024年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
|
| キーワード | 口腔癌 / 時空間的多様性 / 新規マーカー / MIA gene family |
| 研究開始時の研究の概要 |
がんには腫瘍内多様性があり治療抵抗性の大きな要因となるが、MIA gene familyによるがんの時空間的多様性は世界で誰も明らかにしておらず、さらなる研究が不可欠である。 本研究は、MIA gene familyによる口腔癌微小環境の時間的、空間的な不均一さの解明を目的とする。MIA gene familyは分泌タンパクであるため、血中・唾液中での経時的な腫瘍マーカー (治療効果予測、予後予測、転移予測) としての応用が期待される。また、がん微小環境は治療抵抗性にも深く関わっており、微小環境選択的な新たな分子標的療法の開発にも繋がる可能性を秘めており、推進すべき枢要な課題である。
|
| 研究実績の概要 |
がんには腫瘍内多様性があり治療抵抗性の大きな要因となるが、口腔癌の時空間的多様性に関しては不明な点が多い。特に口腔癌の微小環境構築に関与する時空間的多様性は全くわかっておらず、これらを明らかにすることで微小環境選択的な新たな分子標的療法の開発にも繋がる可能性がある。 初年度は同一口腔癌患者の原発巣ならびに転移巣の病理切片を用い、空間的トランスクリプトーム解析を実施したところ、癌周囲粘膜、上皮内癌部、初期浸潤部、浸潤深部、リンパ節転移部のそれぞれで遺伝子発現状態をクラスター化することができ、口腔癌では時空間的な遺伝子多様性を有していることが明らかとなった。現在、明らかとなった遺伝子発現情報の違いをもとに、各クラスターごとに特異的に発現する分子につき、口腔癌細胞株を用いたin vitroでのダウンストリーム解析、ならびに口腔癌患者由来の検体(組織切片、凍結組織、血液、唾液)を用いた発現・変異解析を進めている。 また、本研究に関連して、口腔癌において腫瘍抑制性に作用する新規分子としてearly growth response-1 (EGR1) の機能を明らかにした。この分子はがんの種類により腫瘍促進性にも促進性にも作用し不明な点が多い。口腔癌では細胞周期を調節する転写因子として機能しており、周囲正常粘膜と比較して口腔癌での発現は低下あるいは消失しているものの、in vitroにおいてEGR1の機能を回復することで細胞増殖や遊走、浸潤能が増強され、、周囲間質の破壊に関与するMMPsの発現レベルも上昇させることを見いだした。さらに、EGR1は口腔癌細胞株にpartial EMTを誘導することも確認され、EGR1の機能を正常化するという新たな分子治療システムの開発に繋がる可能性が期待される。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
3: やや遅れている
理由
当初の計画で予定していた口腔癌オルガノイドの作製に思いのほか難渋している。
|
| 今後の研究の推進方策 |
オルガノイドを用いる系の代替法として、口腔癌細胞株からスフェロイドを作製し各種解析を行っているが、こちらは順調に進んでいる。スフェロイドはオルガノイドと同様の3次元培養が可能であり、自己集合や自己再生ができない点でオルガノイドほど発達しているとは言えないものの、現時点では十分に代替手段となると考えている。今後もスフェロイドを用いた解析を継続すると同時に、オルガノイド作製も引き続き挑戦する予定である。
|