| 研究課題/領域番号 |
24K02770
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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| 研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
平居 貴生 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (80389072)
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| 研究分担者 |
今井 秀樹 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (00232596)
室野 奈緒子 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (00893512)
岩佐 和夫 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (10345613)
米澤 洋美 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (10415474)
牛村 春奈 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (40867363)
桜井 志保美 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (50378220)
垣花 渉 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (60298180)
日高 未希恵 東京医科大学, 医学部, 准教授 (90784215)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2027年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2026年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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| キーワード | 時計遺伝子 / 骨格筋 / フレイル |
| 研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会が着々と進んでおり、国民の健康寿命の延伸に向けた取り組みが必要不可欠である。高齢による衰弱にはサルコペニアなどの筋力・運動機能の低下が含まれ、運動器の機能低下が要介護の大きな原因であることが窺える。本研究では、生物時計システムによって制御される運動器(骨格筋と骨)の機能分子を見出し、生物時計システムの破綻による細胞間情報伝達の変調という観点から、高齢者の運動器疾患の発症プロセスの一端を明らかにすることによって、新たな予防理論の構築と高齢者ケアへの応用を目指す。
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| 研究実績の概要 |
超高齢社会(65歳以上の高齢者の割合が人口の21%を超えた社会)が着々と進んでおり、国民の健康寿命の延伸に向けた取り組みが必要不可欠である。要介護・寝たきりの主要原因には脳血管障害や認知症があるが、骨粗鬆症による骨折も同様に要介護の大きな原因の一つである。また骨粗鬆症患者の増加だけでなく、高齢による衰弱にはサルコペニア(加齢性筋萎縮)などの筋力・運動機能の低下が含まれる。 近年の時間生物学の進展によって、時計遺伝子の変調と各種疾患との関連性が徐々に明らかになっている。本研究計画では骨格筋と骨の生物時計システムの理解および運動器(骨格筋と骨)の機能変動を評価する新たな方法の開発を目的とする。申請代表者らは「末梢時計システムと骨代謝制御」の研究を継続しているが、最近の研究では卵巣摘出マウス(骨粗鬆症モデル)における骨組織の時計遺伝子の変調と、間葉系幹細胞株kusa4における時計タンパクRORαは破骨細胞分化因子RANKLを制御することを明らかにするなど、運動器疾患と体内時計の破綻は密接に関連し、体内時計の乱れが運動器の時計タンパク質の機能低下を介して運動機能低下などを引き起こすのではないかと考えるに至った。したがって、令和6年度は主に生物時計システムによる運動器の機能変化を反映する標的分子の探索を試みた。よって、ヒト初代間葉系幹細胞とヒト初代骨格筋細胞における時計分子の新たな標的遺伝子を見出すために、令和6年度は時計遺伝子BMAL1、およびRORαに着目し、時計遺伝子の標的分子の遺伝子発現量についてQPCR法を用いて定量的に評価した。その結果、核内受容体RORαによって制御される候補遺伝子を数種類見出すに至り、核内受容体RORαはヒト間葉系幹細胞や筋芽細胞の機能変動において重要な役割を果たす可能性が示唆された。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
要介護の大きな原因の一つである高齢者特有の運動器疾患(骨粗鬆症とサルコペニア)に対する包括的なスクリーニング法、高齢者ケアが十分に確立されているとはいえない。本研究では、①末梢時計遺伝子による運動器機能制御の分子機構の解明、②時間生物学的アプローチによる運動器機能評価法の構築、③運動による生体時計システム制御に着目した運動器疾患予防と機序解明の3項目の実施を計画しているが、②については本研究計画の申請後に発生した石川県能登地方を震源とする「令和6年能登半島地震」のため、予定した計画の変更を予定している。具体的には、地域在住高齢者(石川県K市、石川県S市)を対象とし、運動器の健康指標と生活習慣に関するデータの集積を予定していたが、対象地域の変更を予定している。現在、対象地域の調整中のため、実施開始時期が令和7年度以降になる予定であるが、当初計画した内容が研究期間中に終了できるように準備中である。一方、令和6年度は計画①に注力する結果となったが、令和6年度は時計遺伝子BMAL1、およびRORαに着目し、時計遺伝子の標的分子の遺伝子発現量についてQPCR法を用いて定量的に評価した結果、核内受容体RORαによって制御される候補遺伝子を数種類見出すに至り、核内受容体RORαは間葉系幹細胞の機能変動において重要な役割を果たす可能性が示唆された。また令和7年以降の解析に向けて、培養細胞のエクソソーム内の核酸物質(mRNAやmiRNAを含む) の単離と分析法の妥当性に関する予備的研究に着手した。
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| 今後の研究の推進方策 |
本年度の研究成果より、ヒト初代間葉系幹細胞とヒト初代骨格筋細胞における核内受容体RORαは、間葉系幹細胞の機能変動において重要な役割を果たす可能性が示唆された。 令和7年度以降は生物時計によって制御される生理活性物質やエクソソーム内の核酸物質に焦点を絞り、その機能解析を試みる。具体的にはヒト初代骨格筋細胞で産生・分泌される生理活性物質、骨格筋と骨関連細胞から分泌されるエクソソームの骨格筋・骨関連細胞に対する新規生物作用を見出すことを目指す(解析手法:細胞増殖活性、定量RT-PCR法を用いた細胞分化マーカーの測定、ELISAを用いた機能タンパクの測定、ウエスタンブロット、トランスクリプトーム解析)。運動疾患疾患に関連する有力な機能分子(Exosomal-miRNA)の同定に至った場合、生体時計システムと運動器機能の指標との関連性について検証する予定である。 「令和6年能登半島地震」のため、調査対象地域の再編成が必要になるが、石川県K市の協力体制(K市における食習慣と健康に関する研究)のもと、本研究実施に向けた環境は整備されつつあり、令和7年度以降の実施に向けて準備でき次第、計画を進める予定である。
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