研究課題
基盤研究(B)
肝臓の遺伝子発現における性差は広範な生物学的プロセスに影響を与えており、脂肪性肝疾患や心血管疾患の病態進展の性差に寄与している。そのため、肝細胞の性差制御機構の解明は、これらの疾患の治療標的を提供し得る重要な研究課題である。本研究では、リゾリン脂質アシル基転移酵素の性特異的な生体応答における意義を、脂肪肝形成とリポ多糖(LPS)応答における性差に着目して解析する。さらに肝細胞における性差制御因子のスクリーニング系を構築し、性差制御因子を網羅的に同定する。これらの検討によって明らかとなる肝細胞の新規性差制御機構は、肝臓の性差が病態進展に影響を及ぼす疾患に対する新規治療法開発の重要な基盤となる。