| 研究課題/領域番号 |
24K02915
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分60040:計算機システム関連
小区分60090:高性能計算関連
合同審査対象区分:小区分60040:計算機システム関連、小区分60090:高性能計算関連
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| 研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小野 貴継 九州大学, システムLSI研究センター, 准教授 (80756239)
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| 研究分担者 |
谷本 輝夫 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (60826353)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2027年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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| キーワード | SFQカウンタ回路 / HFQカウンタ回路 / JPM読み出し / Single-Flux Quantum / Half-Flux Quantum / 量子ビット読み出し |
| 研究開始時の研究の概要 |
量子プロセッサの量子ビットのJosephson Photomultiplier(JPM)を用いた読み出し方式の探求に取り組む。Single-Flux Quantumパルスを用いた超伝導量子ビットの読み出し方法が提案されているが、SFQパルスを用いた読み出しを実現するための詳細な回路設計は明らかになっていない。また、既存の読み出し手法は読み出し時間と精度のトレードオフは十分に探索されていない。 本研究では、JPM読み出しを実現する回路の設計および時間と精度の関係を明らかにし、JPM読み出し回路と読み出し結果判定方法の協調設計による性能と精度の向上を目指す。
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| 研究実績の概要 |
本研究は量子プロセッサの量子ビットのJosephson Photomultiplier(JPM)を用いた読み出し方式の探求を進めている。古典コンピュータと量子コンピュータのインターフェースを冷凍機に内蔵することが考えられるが、本研究ではJPMを用いる方法に着目している。JPMは超伝導量子ビットを非破壊読み出し可能でありSingle-Flux Quantum(SFQ)パルスを用いた超伝導量子ビットの読み出し方法が提案されている。しかしながら、SFQハルスを用いた読み出しを実現するための具体的な回路設計は明らかになっていない。また、既存の読み出し手法は読み出し時間と精度のトレードオフが十分に探索されているとは言い難い。そこで本研究ではJPM読み出しを実現する回路の設計および時間と精度の関係を明らかにし、さらにJPM読み出し性能と精度向上を目的として取り組んでいる。 2024年度はJPM読み出しに用いる回路構成を検討し、主な構成要素であるSFQカウンタ回路を設計し、消費電力を定量的に評価した。T1セルを用いるカウンタと、TFFセルを用いるカウンタの2つを設計し、動作を確認した。消費電力を削減することを目的として、SFQカウンタ回路に加えて、より消費電力が小さいHalf-Flux Quantum(HFQ)を用いたカウンタ回路も設計し、SFQ回路との定量的な比較を実施した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
2024年度はSFQを用いたカウンタ回路を設計した。具体的には、T1セルをシリアルに接続したT1カウンタを設計した。T1セルを並べるだけでは読み出し機能が実現できない。そこで読み出しには補助回路として先行研究ではinhibitセルが用いる手法が提案されているが、SFQ設計に必要なセルライブラリにはinhibitが存在せず用いることができない。そこで同等の機能を実装するためにSPL、CB、NDROセルを用いて設計し、正しく動作することを確認した。さらに、TFFを用いたカウンタ回路も設計し、動作を確認した。 SFQ回路の消費電力を削減するために、HFQを用いたカウンタを提案した。T1セルおよびTFFセルの詳細な設計は我々が知る限り行われていない。T1セルとTFFセルの設計から我々自身で行い、設計パラメータを明らかにした。設計したSFQとHFQのカウンタの消費電力を分析した。その結果、HFQカウンタ回路はSFQカウンタにくらべて83%の消費電力を削減することが可能であることをしめした。さらに、極低温量子コンピュータシステムを対象にケーススタディを実施した。HFQの製造プロセス開発が進み、SFQと同様の低消費電力技術をHFQにも適用できると仮定すると、最大97%の消費電力削減が可能であることを示した。
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| 今後の研究の推進方策 |
2024年度に引き続き、SFQ/HFQカウンタ回路の消費電力削減方法を検討する。回路やアーキテクチャの工夫によってさらなる消費電力削減の可能性を探求する。次に、設計したSFQ/HFQカウンタ回路をJPM読み出しに適用することを検討する。どの温度ステージにどのような回路を配置するのか、具体的な設計を進める。そして、性能や精度、消費電力を解析してJPM読み出し適用における要件や課題を整理する。
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