研究課題
基盤研究(B)
2018年、申請者が開発したプログラムが搭載された機器が本邦初のがんゲノム医療機器として承認され、国民皆保険の下がんゲノム医療が開始された。しかし分子標的薬の効果率は依然高くない。その理由は、標的遺伝子以外の状態やがん発達過程を考慮していないためである。申請者は、それらを考慮してがん細胞進化を模す計算機シミュレータを開発し、計算機内で増殖させたがん細胞に仮想的な分子標的薬の介入を行って効果予測が行える可能性を初めて示した。本研究では、前回不十分だった技術的課題を克服して適用症例を増やし、臨床的に重要な薬剤抵抗細胞の発生タイミングや対処法のシミュレーションを、患者個別に実施する枠組みを構築する。