研究課題
基盤研究(B)
東南極最大級のトッテン氷河域には海水準相当で約4mの氷床が存在するが、東南極で最も氷床質量の損失が加速しており、将来的な全球海水準上昇への寄与が懸念されるなど国際的に大きな注目を集めている。南極氷床の損失・流出プロセスの理解には、周辺海洋から棚氷下への海洋熱供給の実態把握が不可欠であるが、特にその変動性の理解は極めて乏しいのが現状である。本研究ではトッテン棚氷前面海域での係留観測およびリピート観測により海洋時系列データを取得・解析することで、最終的にトッテン棚氷下へと供給される海洋熱の変動性を定量的に理解し、そのメカニズムを明らかにする。