研究課題
基盤研究(B)
河川水温等の変化を介した生物への温暖化影響が懸念されている.特に産卵生態への影響は集団の存続にとって重大である.申請者はアユの時空間動態に関するこれまでの研究から,自然遡上・降下を可能とする河川連続性がアユの長い産卵期間を保障し,それが温暖化への頑強性を高めているのではという着想を得た.しかし現在,多くの河川はダム等により連続性が分断されている.そこで本研究では,アユの産卵生態に着目し,温暖化に対するアユ個体群の頑強性が発揮されるメカニズムと,その頑強性に対する河川連続性の分断の影響および温暖化との複合影響を明らかにする.