| 研究課題/領域番号 |
24K03161
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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| 研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
澤田 ゆかり 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (50313268)
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| 研究分担者 |
包 敏 東京科学大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (00352013)
沈 潔 日本女子大学, 人間社会学部, 研究員 (20305808)
李 蓮花 東京経済大学, 経済学部, 教授 (30373038)
朱 民 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (30634216)
于 洋 城西大学, 現代政策学部, 教授 (60386521)
小島 克久 国立社会保障・人口問題研究所, 国立社会保障・人口問題研究所, 副所長 (80415819)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2026年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2025年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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| キーワード | 社会保障 / デジタル化 / 中国 / 介護 / 高齢者 / 生活保護 / ギグ・ワーク / DX(デジタル・トランスフォメーション) / アウトリーチ / リスク |
| 研究開始時の研究の概要 |
中国経済のデジタル・トランスフォメーション(DX)は、社会保障にも波及している。とりわけ高齢者ケアと社会保険のサービスにおいて、地方政府はITプラットフォームとの連携により、従来の社会保障体系では包摂が困難だった層に対して、オンライン上でのアウトリーチを強力に推進している。本研究は、社会保障のDXがサービス提供において官民の関係をどう変えたのか、新たなテクノロジーを選択する権利と責任は誰にあるのか、アウトリーチが過剰なオーバーリーチに変わるリスクはどう生じるのかという課題に取り組み、DXの担い手に対する多角的な聞き取り調査とDXユーザーに対するアンケート調査を用いてこれらの問題を解明する。
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、中国の社会保障で進行するデジタル・トランスフォメーション(DX)の分析を通じて、従来の福祉国家論とは異なる「官と民の関係性」を明らかにし、その背後にある社会的包摂の論理とリスクを見出すことにある。具体的には、(1)高齢者ケア、(2)社会的弱者の救済、(3)労働市場のセーフティネットについて、各分野でのDXの進行と官民の役割およびそれに伴うリスクの所在を解明しようとしている。 2024年度は、国内で4回の研究会を開催し、研究会メンバー7名が各自のテーマに関して研究発表を行った。各回のテーマは、①中国のオンライン非正規就労者(ギグ・ワーカー)の労災保険、②東アジア諸国における介護分野の医療DX比較、③中国の医療保険DXに見る官民協働、④中国の高齢者におけるデジタル・ディバイド対策、⑤中国の在宅介護におけるデジタル技術の応用、(6)中国の生活保護DXのガバナンス、(7)中国の国家クラウドによる公共データ一元管理構想であった。これにより、ギグワーカー向け労災保険の多様化、高齢者ケアのDXにおける医療と介護との格差、生活保護のDXによる給付抑制の可能性などが新たに明らかになった。 また研究分担者と研究協力者は、それぞれ国内外で精力的に研究の成果を発表した。特に中国の広州市で開催された第18回社会保障国際フォーラムには、多数のメンバーが報告者および運営委員として参加し、最新の研究動向を確認するとともに学術界および社会への還元を図った。さらに研究協力者で上海在住の張継元氏(華東師範大学)を中心に2025年度に実施を予定している中国でのアンケート調査とインタビュー調査の設計を行い、質問項目の原案を作成した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
2024年度に当プロジェクトでは、年4回の定期研究会を開催したほか、後述するアンケート調査の検討会を1回実施した。また学術誌等に掲載した論文は35本、学会・研究集会で行なった報告は22件、出版した図書は6冊(共著5冊、単著1冊)に上り、年間を通じて着実に成果を上げたと言える。また口頭報告のうち12件は、国際会議あるいは海外(報告者の非居住地)の会議で発表し、広く世界の専門家と意見を交えて互いの見識を高めた。なかでも第18回社会保障国際フォーラム(中国・広州市にて日中韓の社会保障/社会政策学会による共同主催)と第7回「長期介護の実証主義的政策に関する国際会議」(スペイン・ビルバオ市にてLondon School of Economics and Political Scienceが主催)は参加者をオープンに募った国際会議であり、使用言語は日本語以外の言語(英語、中国語)であった。前者には本プロジェクトのメンバー13名中8名が報告者、討論者および運営担当者として参加した。また「社会政策研究のフロンティア」研究集会(上海復旦大学の社会発展・公共政策学院が主催)では、本メンバー4名が参加し、その全員が研究発表を行なった。 また中国の社会保障におけるDXは現在進行形で長足の発達を遂げつつあり、なかでもAIの社会実装は他の専門分野からも高い関心が寄せられた。このためメンバーの報告の場も、中国限定の地域研究や社会福祉学だけでなく、言語処理学会や法哲学学会などに広がった。 さらに翌2025年度(2年目)に実施予定のアンケートとインタビュー調査について、張継元氏を中心に調査方法とアンケート項目およびデータの保管について検討を行い、パイロット調査と本調査からなる計画を確定した。なおパイロット調査は予定通り2025年度4月に実施済みである。
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| 今後の研究の推進方策 |
2025年度の研究活動は、まず研究代表者と研究分担者および研究協力者が、各自の研究テーマに応じて、資料収集と聞き取り調査および関連する学術大会にて最新の知見を把握するため、夏季・冬季の休暇などを利用して海外に渡航して調査研究を実施する。 特に重点を置くのは、中国現地で実施する高齢者ケアのDXに関するアンケートおよび聞き取り調査である。2025年4月に行なったパイロット調査の結果を踏まえて、調査票の調整を行なったのち、年度末までにデータ収集と集計を完成させる。また韓国の延世大学で開催される第19回社会保障国際論壇に主要メンバーが招待講演または応募者として報告を行う予定である。 そのほかに日本国内で年4~5回程度の定期研究会(会場:東京外国語大学または城西大学紀尾井キャンパス)を引き続き実施する。この研究会では、研究代表者と研究分担者および研究協力者が研究の進捗と成果について報告を行うが、そのほかにも国内外からゲストを招いて講演・報告を依頼する。6月末には上海から復旦大学の社会発展・公共政策学院より劉欣教授ほか2名をゲスト・スピーカーとして招いて報告会を開催する予定であり、すでに招聘等の手続きを進めている。 以上の活動で得た研究成果は、論文および書籍として刊行するほか、各種の学会報告などで公表する。
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