| 研究課題/領域番号 |
24K03172
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
杉木 明子 慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (40368478)
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| 研究分担者 |
村尾 るみこ 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 助教 (10467425)
網中 昭世 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センターアフリカ研究グループ, 研究員 (20512677)
落合 雄彦 龍谷大学, 法学部, 教授 (30296305)
飛内 悠子 盛岡大学, 文学部, 教授 (40773411)
秋山 肇 筑波大学, 人文社会系, 助教 (40844113)
米川 正子 神戸女学院大学, 国際学部, 教授 (80626474)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2027年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2026年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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| キーワード | アフリカ / 難民 / 安全保障化理論 / 認識的脅威 / 実存的脅威 / 非安全保障化 / 脱安全保障化 / 移民 / 安全保障化 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アフリカにおける難民/移民の移動と安全保障の関係性を理論および事例から研究することある。本研究では、特に安全保障化理論を用いながら、難民/移民の移動が「実質的脅威」であるのか、「認識的脅威」であるのか分析する。難民/移民の移動が「実存的脅威」である場合、なぜ安全保障上の脅威が進展するかを明らかにする。また、認識的脅威」が進展する場合は、その要因を明らかにし、「脱安全保障化」の可能性を検討する。そのうえで、アフリカにおいて難民保護と安全保障が両立しうる方策や今後の課題を提示したい。
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| 研究実績の概要 |
本研究は、アフリカにおける難民/移民の移動と安全保障の相互連関を事例と理論の両面から分析することを目的としている。本研究では、主に安全保障化理論を用いながら、様々な事例をとおして、難民/移民の移動が「実存的脅威」であるのか、「認識的脅威」であるかを分析する。難民/移民の移動が「実存的脅威」である場合、なぜ安全保障上の脅威が進展するのかを明らかにする。また、「認識的脅威」として難民/移民がみなされる場合、その要因を明らかにし、「脱安全保障化」の可能性を検討する。 上記の目的のため、本研究では、ミクロ、メゾ、マクロレベルにおける難民/移民問題に関与する諸主体間の複合的な関係性に着目する。ここで主な対象となるのは、(A)難民/移民の受入国および出身国の様々な主体、(B)難民/移民を支援する主体、(C)国家の安全保障を阻害する主体、および(D)当事者である難民/移民である。 本研究では研究期間中に4つの課題を検討する予定であるが、初年度である令和6年度(2024年度)は、先行研究の収集し、各自が担当するする難民/移民の受入国における安全保障化の現状を把握することを計画していた。2特に重点を置いたのは以下の3つの点である。第1は、各自が担当する事例の特定とフィールド調査の実施である。第2は、本研究プロジェクトには専門分野がことなる研究者が参加していることから、安全保障化や安全保障に関する概念整理を行い、共通のコンセンサスを定めた事である。第3は、安全保障化理論のアフリカへの適用可能性である。安全保障化理論には2つのアプローチがあるが、いずれも西欧の民主主義体制の問題を分析することを前提とされていた。本研究では、理論分野の専門家である講師を招聘し、難民/移民の移動を分析する上での理論的アプローチを検討するとともに、事例分析を行う上でのアプローチをを検討した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
令和6年度(2024年度)は本研究プロジェクトの初年度であるため、主に先行研究の分析と調査地の特定や理論的アプローチの検討を行うことを計画としていた。これまでの研究会や各自の調査から、主に以下の2つの点で一定の成果を収めたといえる。第1は、本研究の基盤となる理論である安全保障化理論の再検討である。安全保障化理論の主流となる2つのアプローチ(言説アプローチ、社会学的アプローチ)は西欧の民主主義体制をとる国の実態を分析することを前提しており、他の地域や非民主主義体制の国への適用に関しては懐疑的な見解がある。本研究会では、アフリカの文脈からどの程度安全保障化理論が難民/移民問題を分析する上で有用であるかを特定することができた。 第2は、アフリカにおける難民/移民の移動と安全保障化の相関関係を多角的なな観点から分析することできた。研究メンバーは、チュニジア、リベリア、ナイジェリア、コンゴ民主共和国、ザンビア、南アフリカ、ウガンダなどの事例を分析することで、難民/移民の移動が必ずしも安全保障上の脅威とみなされているケースと安全保障化していないケースがあることを明らかにした。欧米諸国とことなる文脈で難民/移民が認識されていることがアフリカ諸国の事例は提示している。このことは、今後の安全保障化や脱安全保障化の可能性や新たな難民/移民政策を検討する上でも有用である。
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| 今後の研究の推進方策 |
本研究では研究期間中に主に4つの課題を調査・研究する予定である。第1は、難民/移民受入国における安全保障問題の実態である。第2は、難民/移民の安全保障化の歴史的変遷を通時的に分析することである。第3は、難民/移民の安全保障化に関与する諸アクターの動向を分析することである。第4は、難民/移民の安全保障化に関する現状が形成されたことに伴う問題と脅威認識が形成された要因を特定することである。初年度は主に第1の課題に注力した。 2年目になる令和7年度(2025)年度は主に課題2と3に焦点をあて、各自が担当する事例の文献調査を続けるとともに、フィールド調査を実施する予定である。ただし、南スーダンで行う調査に関しては、現地の治安が不安定であるため、状況次第では調査地を変更する可能性がある。またこれまでの研究成果をアフリカ学会、国際政治学会などで報告する予定である。
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